おまけウェア


 あるお客様の為に作ったシステムを「汎用的?商品?」に仕立直した。

どの企業でも必ず存在する業務をまとめてシステム化したものである。

従来だとこれを「~システム」と称して「パッケージ商品化」する。

そして、営業担当者に大号令を掛け「売りまくれ!」と部長が「檄」を飛ばす。

「営業担当者」は「付け焼刃的レクチャー」を受けただけで行動開始!

「DMだ!」「一日十社回れ!」「やれば出来る!」とあいなる。

筆者はこれを「売る」つもりはない。

どの企業にも存在する業務は「業務名」こそ同一であるが、まったく同じなんてありえない。

「系列会社」でも同じではない。

「基本的な考え方」は同じなのだが「書面」「帳票」「伝票」「決裁ルート」は当然異なる。

したがって、そのまま使えるはずがない。

システム修正しなければ使いものにならないのは「自明の理」である。

「汎用」と言う名の「個別システム」である。

お客様から「システム修正料金」を頂戴して納品する。

その後「製造責任」がずうっと付いてまわることになる。

気が付くと「お客様専用システム」となって専任のSEが貼りついている。

そうなると分かっていたのなら、最初から「個別システム」を作っていた方が今はどんなに「楽」だろうに…

「汎用」であるがゆえの不要な「機能」「コーディング」がないからである。

「単一機能商品」は存在するが「業務汎用システム」は現状ではまだ無理がある。

したがって「売り手」は、

「既存のロジック・帳票が有効ですよ」

「このシステムに合わせた業務の考え方に変えましょう!」

と力説する!

「システムの有効性」をアピールすると言うよりも「誘導」である。

相手の立場で物事を言っていない。

「システム」の「押し売り」である。

 

 この「汎用」「個別」という矛盾する言葉をどのようにリンクさせるか?

一つは「機能選択」して「ユーザー」に「不要な機能」を取り込まないやり方がある。

市販されている商品の多くはこの形式である。

言い方を変えれば「部品提供」である。

この手の馬鹿デカイのを「組み立てる作業」を手伝うビジネスも成り立っている。

当たり前であるが「製造責任」は問われる。

「新システム」を作る時「現行業務の見直し」は必ず実施される。

したがって「現状分析作業」は「必須」となる。

「新システム構想」の「具体的イメージ」が見たいのは「人情」である。

であれば、筆者と「契約」してください!

「コンサルティング契約」すると漏れなく「特製パッケージ」が付いてきます!

「如何ですか~?」

「考え方」「サンプル」「スケルトン」「ウィザード」が付いています!

但し「おまけ」につき「製造責任」はありませ~ん!

「納期責任」「品質責任」「修正責任」は筆者にとって「無縁」である。

これを「おまけウェア」と呼んでいる。