一人4役


 昔「あなた作る人。私食べる人」というコマーシャルが流行った。

「男女差別」だと話題にもなった。

システム開発に携わる人々は、四つの立場に別れる。

「やりたい事」を言う人(お客様の現場)

「やりたい事」を「まとめ」「整理」する人(お客様のリーダー)

「やりたい事」の「実現方法」を決断する人(プロジェクトリーダー)

「実現方法」を「具体的に実行」する人(プロジェクトスタッフ)

人々がそれぞれの立場の役割を確実に果たしていれば、何も問題なく物事が進んでいくのだが…

現実はそうはいかない。

「分かってやっているのか?」

「分からないでやっているのか?」

本来の立場を逸脱した「暴言」「不決断」「独断専行」が多くの混乱を招く。

「やりたい事」を言う人が言わない

「まとめ」「整理」する人が「やりたい事」ばかり言う

「実現方法」を決断せず「評論」ばかり言う

「具体的に実行」する人が勝手に「決断」する

逆に自分の立場に固執し過ぎるのも困りものだ。

「自分勝手な要求」「エゴ」「突っ張り」

「自分のやりたいように」まとめる(全体の意見になっていない)

「最新技術」に片寄った解決方法

「指示された事」しかやらない

「SE」と言われた人々の昔と今では「考え方」「スタンス」に違いがある。

「今のSE」に目立つのは「お客様」に「指示」を受けすぎていることである。

「お客様」と「SE」との「壁」が目につく。

そして

「われわれの問題ではありません」

と即答する。

「昔のSE」は、すべての領域でお客様に対して「リーダーシップ」をとってきた。

どのあたりからおかしくなってきたのだろう?

「スケジュール管理のプロ」が多すぎる。

 筆者も昔からやってきたことは全く変わっていないのに、いつからか「システムコンサルタント」と 言われ出した。

「SE」として勝負するとすれば「メーカー」「ソフトハウス」の人々に太刀打ちできない。

四つの領域で「アドバイス」ができてこそ「システムコンサルタント」と称せられる。

そこには「メーカー」「ソフトハウス」の出番はない。

 

もっと「大局的」に物をとらえたい。